デジタルイラストを描くのに使っている道具のひとつに、ワコムのペンタブレットがあります。
購入を検討されている方の参考になればと思います。
「買い換えをしようと思っているけどペンタブ購入時はなにをポイントに選んだら良いんだろう?」
「イラスト初心者向けのペンタブは何?」
上記のような疑問をお持ちの方向けの記事です。
ペンタブを選ぶときのポイント
はじめにオススメをまとめ
せっかちな方向けにオススメを書くと、こんな感じです。
- 初めての購入や予算が1万円以下 → Wacom Intuos Small ¥9,180 (税込)
- 初めての購入&経験者などで予算が5万円くらいまで → Wacom Intuos Pro Medium ¥39,744 (税込)
- 予算はいくらでも出す! → 液晶タブレット Wacom Cintiq Pro 24 ¥311,040 (税込)
初めてペンタブを買うなら、すぐに入手しやすい板タブレットタイプがオススメです。Intuosのsmallサイズが安価で、家電量販店でもすぐ購入できますので一番オススメ。
アプリケーションソフトも付いています。
予算がもう少しあったり中級者なら、IntuosProのMサイズが良いです。
なぜかというと、汎用性が高いからです。
ですが、購入前に置き場所(机の上)の広さを測ってから購入しましょう。smallサイズは、小さいので比較的置きやすいです。
液晶タブレットは、高価なのでプロ向けです。
初心者でどうしても液タブが使いたいなら、iPadProなども検討しましょう。
板タブレットと液晶タブレット
ペンタブレットは、液晶タブレットと板タブレットと呼ばれるタイプがあります。
この記事では、板タブレットについて紹介しますが違いを書いておくと、下記のような感じです。
板タブレット
モニターの前(机)に置いて、手元は見ないで、画面を見ながら描くタイプです。
一般的にペンタブレットというとコチラが主流でしたが、今ではiPadのような端末のこともタブレットと呼びますので、ペンタブと言う方が良いかもしれません。
液晶タブレットより入手しやすい価格で、家電量販店などでも扱われています。
板タブレットは、画面と別の部分でペンを動かすため、画面上カーソルと自分の手の動きとの慣れが必要です。
液晶タブレット
画面に直接ペンを当てて描くタイプ。
ワコム製液晶タブレットは、非常に高価(10万円以上~、ものによっては30万円以上)です。
(ワコム製以外ならもうすこし安価な製品もあります)
最近では、iPadなどの端末が液晶タブレットの代わりに使えたりもします。
液晶タブレットのメリットは、画面に直接描くことができるため、ペンと画面の物理的な解離がなく、アナログに近い感覚で描くことができることです。
と言う感じですね。
この記事では、板タブレットについて紹介します。
初心者にはワコムのペンタブがオススメ
結論から言うと、初心者も上級者も、汎用性が高いワコムの板タブレットがオススメです。
私は、仕事柄、長年ワコム製を使ってきました。
中でもオススメの機種は、「Intuos Pro」(インテュオスプロ)です。
サイズバリエーションがあったり、ファンクションキーやタッチホイールというボタンが付いています。
ワコム ペンタブ サイズの選び方を書いておきます。
サイズはどれにしたら良い?
サイズですが、初めはどれを選んで良いかわからないと思います。
たまに大きい方が良いと思う人もいますが、ペンタブについて言えば、大きければ良いというものではありません。
自分に合ったサイズが1番良いです。
私の場合、intous ProでしたらMで充分です。
Lサイズは一時期仕事でも使っていたこともありますが、大き過ぎると感じました。
ペンタブの画面領域を狭くして使っていて、結局私には、大きさを必要と感じなかったですね。
というわけで、経験上、体格や、イラストを描くときの腕の使い方でサイズを選ぶのが良いと思います。
参考に選び方のポイントを書いておきます。
自分の手の動かし方を把握しよう
サイズ選びのポイントのひとつとして、絵を描くときの自分がどのように腕を動かすのかを考えてみると良いでしょう。
- ほとんど手首だけで描く
- 腕や肘を大きく動かして描く
肘までを動かして絵を描く人が多いと思いますが、
私の場合、特にデジタルはそうなのですが、ほとんど手首だけ使って描いてしまいます。
また、自分の体格も関係すると思います。
私は小柄なので、手も小さく腕も短いです。
そのため、絵を描くときも小さめの面積の範囲でイラストを描くタイプです。
そういった複数の要因から、大きなものが必要ではありませんでした。
と言うわけで、ワコム ペンタブではintous Pro のMediumサイズを買って使っています。
私の知人には、小さい方が良いと言っている人もいますので、一概に大きいものが良いという事は無いです。
「といっても初めて買うからわからない」という人は、まず買われるなら、intuosのsmallサイズが良いと思います。
大きさは小さめで、机の上にも置きやすく、大概の方に合うと思います。
机の上の広さを計ろう
机の上の広さも重要です。
大きいものがほしくても、置けないかも知れません。
モニターの正面に、ペンタブレットの置く場所を確保しようと考えている場合、
購入の前にどれくらいの広さが必要になるか、メジャーや定規で測ってみましょう。
ペンタブレットは、思っているより大きい事もありますので、事前の計測は大事です。
intuos Proかintuosどっちが良い?
Proより安価なIntuosというシリーズもあります。
(昔はBambooシリーズという名前でした)
ファンクションキーやタッチホイール
何が違うのか言うと、ぱっと見わかる点で言えば、ペンタブレット本体にボタンが付いているという点です。
このボタンはファンクションキーと呼びます。
円の形をした部分もありますが、これはタッチホイールと呼びます。
ファンクションキーやタッチホイールを使う人も多いです。
よく使う動作をあらかじめ登録しておくと、キーボードに触らずペンタブレットだけで作業の動作を完結できます。
よく使う動作の具体的な例は、下記のようなものですね。
- マウスの右ボタンクリック
- アンドゥ、リドゥ
- 拡大・縮小表示
などなど。
簡単に説明するとショートカットキーなどをファンクションキーに登録出来るという事です。
どのボタンに何を設定するかは、自分でカスタマイズ出来ます。
このファンクションキーやタッチホイールを使用するかどうか?ですが、
これから買おうと思っている人は、使ってみないことにはわからないですよね。
ちなみにですが、私自身はあまり使っていません(少数派かも知れません)。
先ほど申し上げたように使用する人も多いです。
スペックの違い
スペックの違いもあります。
特筆する違う点は筆圧。それと、傾き検知とタッチ機能についても違います。
端末名 | intuos Pro | intuos |
---|---|---|
筆圧レベル | 8292 | 4096 |
タッチ機能 | ○ | × |
他にも細かな違いがありますが、イラストを描くという視点からいくつか上げてみます。
筆圧レベル
倍ほど、数値が違いますが、正直言って、体感できるか?と言われると「若干感度良いかな」くらいです。
この「若干の差」がどれほど良いのか、という点ですが、やはり感度が良い方がオススメだと思います。
微妙な力のいれ具合を表現できる人もいると思いますので。
ですが、4096でも充分足りるレベルと感じます。一昔前のプロ向けのintuosは4096でした。
それでも充分良い感度ですので、この点でこだわるのは中級者以上かプロの方たちでしょう。
傾き検知
傾き検知使いたい人は、Wacom Intuos Pro 一択です。
鉛筆などを少し寝かせた状態で絵を描く表現などをしたい方はこの機能が無いとストレスに感じると思います。
つまりアナログの画材になれた方向けの機能かなと思います。
あらかじめ使用したいデジタルソフトで、傾きによる表現を実現できるか確認は必要ですね。
タッチ機能
タッチ機能は、付属のペン以外に、ペンタブレットの表面を指でなぞれば、画面のカーソルが動く機能です。
私はあまり使ってない(オフにしています)のですが、欲しい人もいると思いますので、選択肢のひとつですね。
オフにしている理由は、ペンで書いている最中に、画面を誤って手で触ってしまい、動いてしまうのが嫌だからです。
このあたりは使用の仕方によると思いますので、タッチ機能が欲しい人はWacom Intuos Pro一択になりますね。
値段の違い
Intuos Proのほうが値段が高くなるので、Intuos のほうが入門にはオススメです。
デジタルイラスト作画に慣れてきて、もう少しプロ向けの機材を使ってみたくなってからIntuos Proを購入しても充分だと思います。
ファンクションキーやタッチホイールを使ってみたいならProの購入も良いでしょう。
後はサイズの問題になってきますので、上記のサイズの選び方を参考にしてみて下さい。
ワコムのペンタブがどうしてオススメなの?
ワコム製は安心
ワコム製のペンタブを選ぶ理由は、2つポイントがあります。
日本語サポート
最近では、外国産のペンタブレットも通販でたくさん販売されており、ワコム製と比べると、価格がかなり安いです。
価格が安いのはかなり魅力的で、購入時にはどれにするか検討する迷う重要な要素ですが、私は多少値が張ってもやはりワコム製を選びます。
なぜかといいますと、ワコムのペンタブレットは、やはり製品としての安心感があります。
日本のメーカーで、歴史がありますので、品質のが良いことが第一の要素ですね。
私は、長い期間プロのイラストレーター・ゲームのグラフィックデザイナーとして仕事をしていた時期がありますが、プロのイラストレーターやグラフィッカーの現場ではワコム製以外の選択肢はほとんどというか、全くありませんでした。
プロの仕事の現場では、当たり前ですがペンタブは毎日使用する道具です。
私の経験上、数年同じペンタブを使用しても、壊れた経験がありません。
それだけでも品質の高さが伺えると思います。
また、ワコムは日本の会社ですので、ドライバー等も日本語OSにきちんと対応していてインストール時や使用時に、ストレスがない点も上げられます。
もし、問い合わせるようなことがあっても、サポートも日本の会社なので安心です。
外国産だと、英語や中国語っぽい文字だったりすることもあったり、日本語表現が少し不明瞭な箇所があったりしますね。
海外製の製品は、そのような点があるという事を考慮して購入するべきです。
購入しやすい価格のお手頃ペンタブレット
安価なペンタブレット、液晶タブレットも、初めて使ってみたい!と言う人には魅力的ですよね。
ワコム製で、購入しやすいのが下記の製品。
10000円以下で購入できます。入門にピッタリです!
Wacom Intuos Smallベーシック
Intuosの入門タイプがこちらのSmallベーシックです。
購入しやすい価格で、ワコムのクオリティ。
イラストやコミック用ソフトがついたタイプなどがありますので、付属のソフトや値段を確認してから購入しましょう。
すこしサイズが大きいミディアムサイズはこちらです。机の上の広さを測ってからどうぞ。
One by Wacom
コチラの製品はワコムでもあまりピックアップされませんが、とてもシンプルな点が良いですね。
イラスト用やグラフィックソフト等は付属していませんので、ソフトを別購入される人向けです。
Wacom Intuos Pro
ミディアムサイズです。もっと大きいLサイズもあります。
外国産タブレット
amazonでは外国産タブレットが購入できますので、気になる方は参考にして下さい。
HUIONの板タブレット↓ 6000円程です。
XPPenの板タブレット↓ なんと4000円弱です。